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遠い太鼓 (講談社文庫) 価格: 840円 レビュー評価:5.0 レビュー数:32  「深夜特急」を読んで海外へ出た人は多いようですが、私はこれで海外へ旅行しました。もちろん、作品中に出てくるギリシア・イタリアです。多くの部分は滞在記で、旅行と海外永住の真ん中に位置します。日本にいるようにものごとがスムーズに進まない、それがまた海外らしさと面白さをかもし出し、全て準備済みの旅行と違う魅力があることをこの本に教えられました。そして不便であっても発見の多いこんな暮らしに自然と憧れてしまいました。
 これを読んだのは就職活動前で、このような経験をずっとしていきたかったので、就職してからも1カ月の休みが取れるような会社を本気で探しました。(本当にあったんです)それから、10   | 
羊をめぐる冒険〈下〉 (講談社文庫) 価格: 500円 レビュー評価:4.0 レビュー数:23  この作品から本当の意味での村上ワールドが始まった、と考えている。 
 青春3部作の完結編。 
 といってもこの後に「ダンス・ダンス・ダンス」が発表されて、結果として4部作になる物語の3作目。 
 始まりは前2作同様の雰囲気で淡々と静かにすすむ。 
 妻が他の男のところにシケこむことになって、離婚しても主人公の「僕」は動揺しない。 
 それが自分の知っている男だったとしても。 
 そして今度は双子ではなく(前作1974年のピンボールでは双子だった)、高級コールガールのバイトをしている耳モデルの女の子がガールフレンド。 
 い   | 
羊をめぐる冒険〈上〉 (講談社文庫) 価格: 500円 レビュー評価:4.0 レビュー数:26  デビュー作の「風の歌を聴け」から、「1973年のピンボール」と続く中で、 
 個人的には、「僕」が、(否応なしに)、初めて社会との関係を持った 
 この作品は、村上さんにとっても転機となるものだったと思う。 
 
 物語の途中、黒服の男が登場するまでは、物語はいつもの展開で 
 進んでいくように見える。淡々とした日常の描写や、ごく親しい人間に 
 限定された関係性と、僕の内的な世界でのお喋り。 
 
 そして、「異物」である黒服の男が出現し、そこから運転手や先生など、 
 これまでの「僕」とは関わりあい   | 
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「象の消滅」 短篇選集 1980-1991 価格: 1,365円 レビュー評価:4.5 レビュー数:31  長編小説を読んでいる暇がない人におすすめします。短時間で村上春樹が、なぜ世間で評判なのかが理解できるのではないでしょうか。   | 
冬の夢 価格: 1,890円 レビュー評価:4.0 レビュー数:2  フィッツの若き日の作品群。
 懐かしさを超えた古き米国の出来事。
 村上さんの翻訳を経て、みずみずしく蘇った。
 じっくりと読み返したい作品群だ。   | 
ダンス・ダンス・ダンス〈上〉 (講談社文庫) 価格: 680円 レビュー評価:4.5 レビュー数:26  この作品の舞台は、1983年の3月から始まる。 
 そして作中、「高度資本主義社会」と「踊る」という二つのキーワードが、 
 これでもかというほど、繰り返し書かれている。 
 
 村上 春樹作品で、「やれやれ」以外の言葉が、こんなにも頻繁に出て 
 くるのは、ちょっと他に記憶がないくらいに。 
 
 前作『羊をめぐる冒険』で、ある種古き良き時代の象徴として描かれた 
 「いるかホテル」は経済成長の波に飲まれ、そこにあった味わいが 
 システム的な、オートマチックなものに変質している。 
 
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