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ポートレイト・イン・ジャズ 和田誠・村上春樹セレクション 価格: 2,520円 レビュー評価:4.5 レビュー数:7 和田誠、村上春樹、お気に入りのジャズですから、悪いはずがありませんね。それはさておき、付属の村上春樹が書いているライナーノーツがとにかくいいです。ジャズにまつわる個人的な逸話です。他では読めない文章ですので、それだけでも価値があります。 |
ヤナーチェク:シンフォニエッタ&ルストラフスキー:オーケストラのための協奏曲 価格: 1,050円 レビュー評価:4.5 レビュー数:2 『1Q84』人気で、本CDも再プレス盤が既に出回っている。
なぜか、Amazonには在庫が無いようだが…他サイトでは今なら新品が注文できるので、ご確認あれ。
演奏内容は、何といっても小澤征爾がまだまだ若い頃(ボストン交響楽団の音楽監督に就任する3年前)の録音であり、才気に走りすぎた感もある。
しかし、名門オケを任されて以降の小澤征爾は、考えすぎ慎重になりすぎる傾向が感じられるので、この時期の若々しい指揮ぶりは貴重。
トロント響との『トゥランガリーラ交響曲』や、パリ管とのチャイコフスキーの交響曲第4番などと並んで、“小澤が一番面白かった頃”の代表 |
風の歌を聴け [VHS] 価格: 4,725円 レビュー評価:4.0 レビュー数:1 何だか80年前後が懐かしく感じられた。真枝寺君江が実に美しい。小林薫、室井磁などの若い頃も観れます。 村上春樹の原作ファンの評判は非常に悪いが、新しいところがないにせよ、ATGだけあってか結構楽しんで観れた。小説とはぜんぜんちがうものだけど、少なくとも自分は、観た後に何かが心に感傷を残した。大森一樹作品の中では観る価値があると思う。 |
トニー滝谷 [VHS] 価格: 16,800円 レビュー評価:4.0 レビュー数:1 村上春樹氏の短編集『レキシントンの幽霊』所蔵の「トニー滝谷」をうまく映像として表現できていると思います。
まあ、そもそも村上氏の「トニー滝谷」自体がフィッツジェラルドの『グレート・ギャツビー』のワンシーンにヒントを得て書かれたものだとは思いますが、物質主義による逆説的なニヒリズム、すなわち虚無感という、現代人の誰しもが心のどこかで感じているだろうものを、宮沢りえ氏の好演や、空虚感を醸し出させる映像の工夫によって、視聴者は感じることができます。 |
The Elephant Vanishes: Stories (Vintage International) 価格: 1,400円 レビュー評価:4.5 レビュー数:4 村上春樹の短編の英訳集。比較的初期の頃のものが多いように思う。「中国行きのスローボート」「ニューヨーク炭坑の悲劇」「午後の最後の芝生」「ファミリーアフェア」そして表題の「象消滅」等。
英訳されるときに原文の一部を削ったように思える箇所もある。ただ、それは日本文と英文の構造の違いで2つの文を一つの英文にまとめたと考えることも出来る。
翻訳した二人の技量はとても高いものだ。村上春樹のどこかエキゾチックな世界をうまく伝えている。翻訳を通じて、村上春樹の作家性も分かる。ブローティガンの寓話性やカポーティの研ぎすまされた文体の影響を受けていることが英文を読むとよく分かる。 |
Hard-Boiled Wonderland and the End of the World (Vintage International) 価格: 1,404円 レビュー評価:4.5 レビュー数:6
ノルウェイの森→ねじまき鳥クロニクル→本書と、英語版を読み進んで来ましたが、今回が一番Hard-boiledでした。特に最初の導入部の40ページ、老博士による解説部分がやや難解でした。英語で抽象的、形而上的とでも言うんでしょうか、漠然とした表現を、的確に読みこなすのは、やっぱり難しいのは確かですね。でも、HARUKI。作品のコンセプトをいったん掴めば、細部の表現にこだわらなくても魅惑的なストーリーを楽しめます。
・・gaze at the sky ・・ そして世界の終わりを待ちながら読みたい一作かも知れませんね。高卒レベルより少々高い英語力がいるでしょう。 |
Norwegian Wood (Vintage International Original) 価格: 1,396円 レビュー評価:5.0 レビュー数:18 訳者のジェイ・ルービン氏は原文をかなり忠実に英語に移している。彼自身、村上春樹の原文のリズムを大切にしているといっているので、その点でも日本語で読むのと違和感はほとんどない。英語で読んでもこの小説の切ない「透明な哀しみ」は過不足なく伝わってくる。何語に訳されても名作はやはり名作なのだ。
また、原文同様平易な口語英語の文体で訳されているので、大変いい英語表現の勉強になる。原文と英訳を対照しながら読んでいくと、あちこち感心させられる表現にぶつかる。「…店員たちはなんとなく手持ち無沙汰な風情だった」が"...and all the employers had that w |
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1Q84 BOOK 1 価格: 1,890円 レビュー評価:3.5 レビュー数:275 村上春樹の“僕”が語る物語が長らく好きだったので、村上春樹が三人称で語り始めた時点で
どうもなじむことができず、書いている著者自身も本当の意味ではしっくりきていなかったのでは
ないかという気がしていました。
以前とは違い、“現在”を描くうえで三人称への転換は作家の中で重要なテーマだったのかと。
そして、その三人称での語りが『アフターダーク』を経て、この作品で完成したように思えます。
オブライエンの『ニュークリア・エイジ』を村上春樹は“魂の総合小説”と称していましたが、
この作品も同様に村上春樹にとっての“ |
1Q84 BOOK 2 価格: 1,890円 レビュー評価:4.0 レビュー数:176 『アンダーグラウンド』『約束された場所で』においてオウム事件とのエンカウンターを果たした村上春樹が、3人称フィクションというスタイルをもって世に放った物語。
だがBOOK2の時点では原理主義に対抗する物語としての力を持ってはいないと感じた。
肉食系青豆の男狩りシーンや、草食系ロリコン天伍と巫女ふかえりのセックスシーンなど、色濃く盛り込まれたエンタテインメント性は、結局はこの小説の観念的な構造理解や謎解きに時間を費やしているあいだに意味が薄れていってしまう。殺人、カルト、DV、近親相姦、児童ポルノetc…ヘビーな設定をてんこもりにして、メタフ |
若草の萌えるころ HDニューマスター版 [DVD] 価格: 2,940円 レビュー評価:5.0 レビュー数:1 中学3年の時、映画館迄見に行きました。同級生のお姉様に教わって少しばかり背伸びして見に行ったのですが、幻想的・散文的と言うかロマンティックでボーイフレンドが喧嘩別れ後?待ち伏せし、道端でチェロを弾いてジョアンナの足を止める場面や鬱蒼と草木が生い茂る庭に彼と塀を乗り越え入り込むシーン等、もはや断片的にしか覚えていませんが、私には正しく青春の入口の前に立ったと言える記念的な映画でした。勿論ジョアンナに夢中になり、シドニー・ポアチエと共演した映画も見に行きましたが、タイトルは忘れました。瀕死のシドニーを支え、ジョアンナは最後に銃を地面に向かって打ち、包囲している警察官達の一斉射撃を浴びるのです。そ |